「人身事故保険」新登場! 鉄道会社を救えるか

鉄道の人身事故が起きた際に、鉄道事業者の損失を補償する保険商品が新たに登場した。
東京海上日動火災保険が今年9月から売り出した「鉄道施設災害費用保険」がそれだ。

補償内容は、車両や施設の修理費、乗客の運賃の払い戻しや代替輸送費用などだ。
基本的には人身事故に限定した保険だが、「鉄道事業者からのニーズに基づき、
オーダーメイドで設計する」(東京海上日動火災)という。
保険金額の上限は最大10億円になる。

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 ■ 鉄道事故の損害は数億円単位にも

 自動車側の過失により踏切などで列車と衝突事故が起きた場合、自動車運転者が
加入している自動車保険で損害をカバーできることも少なくない。
車両の修理費用は対物賠償から、電車に乗っている人がケガをした場合は対人賠償で補償される。
「最近、自動車と列車の衝突事故がたて続けに起きて、列車の修理費用が数千万円単位にのぼった」と、ひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長は明かす。
幸いなことに修理費用は事故を起こした人が加入していた自動車保険でカバーされた。
「もし自動車保険が使えなかったら、当社の規模で数千万円は経営上の大損害になる」
と吉田社長は言う。
損保ジャパン日本興亜のホームページによれば、「電車1両分の廃車費用、残り3両分の修理費として約9000万円、
復旧に要した人件費、代行輸送料他として約2000万円、合計で約1億1000万円」の損害を裁判所が認めたケースがある。
また、「総額で2億円を超える損害賠償の認定例がある」という。
では、人身事故によって生じた費用の場合はどうか。こちらは少し事情が異なる。
本来なら自動車事故と同様、鉄道事業者が人身事故を起こした本人やその遺族に損害賠償を請求する。
ただ、「事案によって内容が異なるので、詳細は差し控えたい」(京浜急行電鉄)など、鉄道事業者の口は重い。
自動車事故と違って保険でカバーできないケースもあり、遺族の感情や経済的な事情などを
鑑み請求しないことも少なくないようだ。
引用元http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160908-00134649-toyo-bus_all&p=1
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認知症事故の悲劇は避けられるか

そんな中、鉄道事業者が人身事故の損害賠償を請求したケースもある。
2007年に愛知県大府市で、認知症で徘徊中の男性が列車にはねられて死亡した
事故があった。
認知症患者は責任無能力者として賠償責任が発生しないため、家族や監督義務者が賠償責任
を負うことになる。
JR東海は死亡した男性の家族に対して振替輸送費などの損害賠償を求めていたが、
最高裁は今年3月、今回の例では家族に監督義務はなく賠償責任はないという判断を示した。
世間では「画期的な判決」と評価する論調が目立ったが、鉄道事業者にとっては
損害を受けても費用を回収できないのは困りものだ。
今回の保険は、こうしたケースには有効だろう。
 鉄道に詳しい弁護士の小島好己氏は次のようにコメントする。
「遺族からすれば、家族が亡くなって衝撃を受けているときに巨額請求を受ける
可能性がある一方、鉄道会社としてはその巨額さと事故の発生経緯や遺族の状況
から請求できない場合もある。
遺族が巨額の損害賠償におびえ、鉄道事業社が泣き寝入りするという双方に不幸
な状況が、保険が充実することで軽減されるのではないか」。

■ 保険料は高額になりそう

 東京海上日動火災が開発した保険は、上記のような認知症を患っている人が起こした
事故だけを想定しているのではない。
人身事故全般である。
前述のように、損害賠償請求を遺族にしにくいのであれば、この保険の出番はありそうだ。
では、その保険料はどう決めているのか。
「統計資料や当社独自調査結果から算出しており、算出結果は非開示」(同社広報)という。
ただ、ある程度のデータは公開されている。
東洋経済オンライン2016年6月13日付記事「全国346路線『10年間の鉄道自殺』ランキング」
によると、10年間の人身事故件数は1万2304件。
つまり年間1230件の人身事故が起きていることになる。
それに対して、国内の鉄道事業者の数は200程度にすぎない。
 鉄道の事故と自動車の事故を比較するのは乱暴かもしれないが、自動車の例を挙げてみる。
自動車保険の場合、2015年度の自賠責保険の契約台数3854万台に対して、
交通事故発生件数は53万件だった。
鉄道の場合、事故の数に比べて、想定される加入者の数が少ないように感じられる。
 そうした理由もあってか、鉄道施設災害費用保険の保険料は、基本的には「数万、
数十万円のレベルではない」という。
経営の厳しい中小私鉄がおいそれと出せる水準ではなく、この保険に加入できるのは
JRや大手私鉄に限られるかもしれない。
引用元http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160908-00134649-toyo-bus_all&p=2
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鉄道事業者はこの保険に加入するか?

そこで、いくつかの鉄道事業者に対してこの保険に加入するかどうか聞いて
みたところ、「現時点では具体的な検討はしていない。
保険会社から説明等があれば、想定されるリスクや費用対効果を踏まえて検討する
ことになる」(JR東海)、「保険の内容は新聞記事で知っている程度。
今は情報収集をしている段階」(小田急電鉄)、「保険会社から話がきた段階で
検討する」(東京メトロ)といった回答が返ってきた。
現段階では各社とも様子見のようだ。

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一方、「どのような内容なのか、まずは話を聞いてみたい」(ひたちなか海浜鉄道)と
いう声もあった。
規模の小さい同社にとって毎年の保険料は確かに負担だが、経営を揺るがしかねない
巨額損失リスクへの備えも合わせて考えたいというわけだ。

■ 個人向け保険でもカバーできる

ところで、認知症などで責任能力のない人が人身事故を起こした場合については、
最近は個人向けの保険でも補償が受けられるように制度が変更されている。

たとえばあいおいニッセイ同和損保は「個人賠償特約」を、三井住友海上火災保険は
「日常生活賠償特約」を、それぞれメインとなる自動車保険などの保険に付保する特約
として販売している。
両社の特約の内容は、他人を死傷させたり他人の財産に損害を与えたりした際に保険金を
支払うというものだ。

これまでは補償対象者を被保険者やその配偶者、同居親族などとしていたが、
認知症患者など責任無能力者の場合に限って、監督義務者や親権者を新たに追加した。
東京海上日動火災も「個人賠償責任補償特約」の対象を10月から同様に拡大するという。
つまり、前述の愛知県大府市の事故も今後は個人保険でカバーできることになる。
鉄道事業者と遺族の間で裁判ざたになるような不幸な事態も今後は避けられるかもしれない。

むろん、保険に加入することが決して根本的な解決ではない。
鉄道事業者も利用者の側も、事故を起こさない努力をするのが大前提である。
だが、それでも事故は防げないとしたら、その備えとして、保険という手段が
あることを頭の片隅に残しておいても損はない。

引用元http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160908-00134649-toyo-bus_all&p=3

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鉄道自殺防ぐ「ホームドア設置」は効果絶大だ

山手線23設置駅の人身事故は「ほぼゼロ」

鉄道人身事故のおよそ半数は自殺だ。首都圏に限ると自殺の割合は約6割に高まり、
安定輸送に大きな影響が出ていることは、鉄道ユーザーが経験している通りだ。
全国では最近10年間(2005年度〜14年度)で少なくとも約6000件の鉄道自殺が
発生したことが、国土交通省の「運転事故等整理表」の集計から明らかになっている。
一方で、鉄道各社は自殺対策よりは人身事故対策として、「ホームドア」を設置する
対策を進めている。
国交省の資料によると、2016年3月末時点で665駅にホームドアやホーム柵が設置された。
しかし、通勤ラッシュを日々経験している都会の鉄道ユーザーにとっては、全体的な
安全・安定輸送という目標にはまだ遠いというのが実感だろう。

74件から0件へ!驚きの効果

それでも、ホームドア設置駅の状況を個別にみると、ホームドアの自殺予防(抑止)
効果は想像以上に大きい。

JR山手線では2016年3月末までに、全29駅のうち23駅でホームドアの設置が完了した。
最初に設置されたのは2010年6月の恵比寿駅だ。
新しいものは2016年2〜3月に設置された神田駅と日暮里駅。
ホームドアの設置が本格化したのは2013年からだ。
設置前と直接比較できるほど時間が経っていないが、この23駅で比較すると、
設置前までは計74件(2005年度以降)発生した自殺件数は、設置後に1件も起きていない。

自殺を含めた人身事故全体でも、23駅では計168件(同)だったのが、
設置翌年度以降はわずか1件にまで減少している。
この1件は2014年10月の土曜日の深夜、池袋駅で酒に酔った男性がホームドアに
寄りかかり、出していた左手が列車側面と接触した事故だ。
事故の種類としてはホーム上での接触事故で、転落などによる線路内での事故は
まだ起きていない。

ホームドア設置駅により、人身事故を未然に防ぐ効果が非常に高いそうだ

引用元http://toyokeizai.net/articles/-/128884?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related

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一方で、ホームドア未設置の品川、渋谷、新宿、東京、新橋、浜松町の6駅のうち、
2015年1月以降、新宿駅で2人、渋谷駅と東京駅で各1人が、山手線での列車事故に
より死亡している。
自殺かどうかは明らかになっていないが、このように未設置駅では死亡事故が続いて
いるのだ。

ところで、ホームドア設置駅で人身事故が発生すると、インターネットに
ほぼ必ず「乗り越える人もいるのだから、自殺対策にはあまり効果がないのでは?」
という意見が投稿されるが、ホームドアは人身事故だけでなく、自殺に対しても相当な予防
(抑止)効果を発揮していることがわかる。

自殺に対して歯止めがかかるならば効果は素晴らしい!

http://toyokeizai.net/articles/-/128884?page=2

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「鉄道施設災害費用保険」とは
初めて聞く保険名だけれど鉄道
会社向けの保険商品で人身事故
に伴う鉄道会社の損失を補償
する保険だそうだ。

高齢化の進行で、認知症高齢者に
よる死亡事故などが増えており、
新商品は、鉄道会社と遺族など
の負担を軽減する狙いがある。

人身事故で電車が運休や遅延し
た場合、鉄道会社は乗客への
運賃の払い戻しや、バスなどを
使った代替輸送を行う必要が
あるがあるけれど・・・

こうした費用は、原則人身事
故の当事者や遺族に賠償請求
するが、経済的な理由などで、
鉄道会社が実質負担する例が
少なくないそうだが、
これを新保険では保険会社が
請け負うをいう。

この保険、鉄道会社に受け入れら
れる日もそう遠くはないと思う。

(remon)

 

 

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