子供の頃にどんな習い事をしていましたか?
ピアノ?バレエ?そろばん?お習字?などなど…誰しも一度はこれらの習い事の経験したことがあるのではと思います。しかし最近は、これら「王道」とも言うべき習い事とは違った、新たな習い事が注目を集めています。
最近、流行している新たな習い事、それは、「プログラミング塾」です。
プログラミング教育必修化の背景
昨年、文部科学省は2020年から小学校での「プログラミング教育の必修化」を検討すると発表しました。小中高校でのプログラミング教育の必修化が、政府の産業競争力会議で示された新成長戦略に盛り込まれたのです。プログラミング教育の必修化を推進する背景として、WebエンジニアをはじめとするIT人材の不足があります。今後もIT関連のビジネスは拡大していくと予想される一方で、それに対応するIT人材の数が追いつかないと予測されているからです。
これは日本だけでなく、アメリカでは2020年には40万人のプログラマーが足りなくなると言われています。
これまでの学校教育でのプログラミング教育
まず2012年から新学習指導要領に基づき、中学校の技術家庭科で「プログラムによる計測・制御」が必修になりました。
次いで、2013年6月に発表された政府の成長戦略の中には、「義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する」という内容が盛り込まれました。
海外での取り組み
海外ではすでにプログラミング教育推進が進んでいる国もあります。
アメリカ
プログラミング教育の推進を進めるNPO法人のCode.orgの動きが活発です。2013年年末に公開されたキャンペーンでは、オバマ大統領自らプログラミング教育の必要性を訴える動画が公開されました。コーディングブートキャンプと呼ばれる短期集中型のプログラミングスクールが急激に増えており、2015年には約211億円ほどの市場規模になっています。
イギリス
まずは子どもたちを教える先生へのプログラミング教育を進めようとしています。2014年2月に行われたイベントで、財務長官と教育長官が教師を対象にするプログラミングの教育訓練を開始すると発表しました。イギリス政府は50万ポンド(約8500万円)を投じて、民間の企業のカリキュラムを教師が習うということを実行するそうです。
フィンランド
北欧のフィンランドでは、2016年から小学校でプログラミングが必修科目になりました。フィンランドは、インターネットに接続する権利を国が保証すると宣言するなどITに力を入れている国の1つです。
子どものためのプログラミング塾
誰もがパソコンを使えるようになった今、プログラミング塾が続々と登場しています。ITスキルを身に付けることは21世紀を生きる上で誰もが避けて通れないと考えられるためです。では、子どもたちのプログラミング塾では、どんなことをするのでしょう?
プログラミングに必要な概念や考え方を、アプリやゲーム開発を通して身につけていきます。プログラミングの基礎知識やプログラムの組み立て方をゼロから学んでいくことで、最終的に自分の作りたいオリジナル作品を開発する事を目指目的としています。
・プロが使っている開発ツールを⽤いて、本格的なプログラミング⾔語を楽しく学んでいきます。
・プログラミングによるアプリやゲームの開発を通して、『アイデアを実現する⼒』を育成しています。
・プレゼンテーション講座も行い、プレゼンテーションの構成からスライド、姿勢を学ぶ事で、⾃らの⼒でカタチにした作品を能動的に世の中に『発信する力』を身につけていきます。
・知識や技術を駆使し、オリジナルのアプリやゲーム作品開発をすることができます。自分のつくりたいものを『カタチにする力』を身につけていきます。
息子が小学生の頃、パソコンのキーボードでヘボン式のローマ字を教えました。たったそれだけでしたが、彼のブラインドタッチは恐ろしく早くなり、私の知らないうちにホームページやゲームも作り、学校ではプレゼン発表までしていました。子どもはきっかけを与えてあげるだけで、関心のある方向へはどんどん伸びていきますが、興味のない場合もあります。私たち大人は、ひとりひとりの子どもの個性を認めることも忘れないでいたいですね。
(キュレーター:SILVIA)